パフォーマンステストに便利な8つのツールをご紹介!

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パフォーマンステストとは?

パフォーマンステストの重要性

現代社会において、ソフトウェアやWebアプリケーションは、ビジネスや日常生活に欠かせない存在となっています。

しかし、もしシステムが遅かったり、頻繁にエラーが発生したりしたら、ユーザーはストレスを感じ、利用を諦めてしまうかもしれません。企業にとっては、顧客満足度の低下や機会損失に繋がり、大きな痛手となります。

パフォーマンステストは、このような事態を防ぐために非常に重要です。

システムの信頼性、速度、そしてエンドユーザーの体験を評価することで、潜在的なボトルネックを特定し、優れたパフォーマンスを確保することができます。

パフォーマンステストは、システムのリリース前に実施されるだけでなく、継続的な改善プロセスの一部としても重要です。

システムの負荷状況やユーザーの利用状況を定期的に監視し、パフォーマンスの問題を早期に検出し、対応することで、常に快適なユーザー体験を提供することができます。

パフォーマンステストの目的

パフォーマンステストの最終的な目標は、ボトルネックを発見して排除し、ソフトウェアのパフォーマンスを向上させることです。これにより、顧客満足度を高め、ビジネスの成功に貢献することができます。

具体的には、

・システムの応答時間、スループット、リソース使用率などを測定し、パフォーマンスの現状を把握する

・システムの限界性能を把握し、負荷に対する耐性を評価する

・パフォーマンスのボトルネックを特定し、改善策を提案する

・システム変更やアップデートによるパフォーマンスへの影響を評価する

などが挙げられます。

パフォーマンステストの評価項目

パフォーマンステストでは、様々な評価項目があります。ここでは、代表的な評価項目をいくつか紹介します。

スケーラビリティ

スケーラビリティとは、システムが負荷やトラフィックの増加に対応できる能力のことです。ユーザー数やデータ量が増加しても、システムが安定して動作し、パフォーマンスを維持できるかどうかを評価します。

応答性

応答性とは、システムがユーザーの要求に対してどれくらい迅速に応答できるかを示す指標です。応答時間が短ければ短いほど、ユーザー体験が向上し、顧客満足度にも繋がります。

速度

速度は、システム全体のパフォーマンスを表す指標です。データの処理速度や画面の表示速度など、様々な要素が含まれます。

安定性

安定性とは、システムが長期間にわたって安定して動作できる能力のことです。負荷テストや耐久性テストを通じて、システムの安定性を評価します。

リソース使用率

リソース使用率とは、CPU、メモリ、ディスクなどのシステムリソースがどれくらい使用されているかを示す指標です。リソース使用率が高い場合は、パフォーマンスのボトルネックになっている可能性があります。

パフォーマンステストの種類

パフォーマンステストには、様々な種類があります。それぞれ異なる目的と手法を持ち、システムの特性やテストの目的に合わせて適切なテストを選択する必要があります。

負荷テスト

負荷テストは、通常のシナリオでのユーザー数に対するソフトウェアのパフォーマンスを確認するテストです。例えば、ECサイトであれば、通常のアクセス数でサイトが問題なく動作するか、レスポンスが遅延しないかなどを検証します。

ストレステスト

ストレステストは、極端なワークロード条件下でのアプリケーションの動作を評価するテストです。例えば、通常のアクセス数を大幅に超える負荷をかけ、システムがどのように振る舞うかを検証します。これにより、システムの限界性能やボトルネックを把握することができます。

ボリュームテスト

ボリュームテストは、データレベルの増加に伴うシステムのパフォーマンスを検査するテストです。例えば、データベースに大量のデータを投入し、システムが正常に動作するか、パフォーマンスが低下しないかなどを検証します。

耐久性テスト

耐久性テストは、長期間にわたるワークロードの下でソフトウェアの動作を判断するテストです。例えば、システムを数日間連続稼働させ、パフォーマンス劣化やメモリリークなどの問題が発生しないかを確認します。

スパイクテスト

スパイクテストは、突然の大量のユーザーリクエストやトラフィックに対応するシステムの動作を評価するテストです。例えば、セール開始時やニュース速報配信時など、短時間にアクセスが集中する状況を想定し、システムが安定して動作するかを検証します。

スケーラビリティテスト

スケーラビリティテストは、負荷やトラフィックの増加に対するソフトウェアの拡張能力を評価するテストです。例えば、サーバーを増設したり、クラウド環境にスケールアウトしたりした場合に、システムが適切に対応できるかを検証します。

おすすめのパフォーマンステストツール8選

Apache JMeter

費用を抑えたいあなたに!

Apache JMeterは、Javaベースのオープンソースのパフォーマンステストツールです。

コストをかけずにWebアプリケーション、Webサービス、データベースなどのパフォーマンスを評価できます。HTTP、HTTPS、SOAP、FTP、LDAPなど、多様なプロトコルをサポートしているため、幅広いテストシナリオに対応できます。

さらに、JenkinsやMavenとの統合も可能で、テストの自動化やCI/CDパイプラインへの組み込みも容易です。

ユーザーフレンドリーなインターフェースも魅力の一つで、初心者でも比較的簡単に使い始めることができます。

LoadNinja

スピーディーにテストしたいあなたに!

LoadNinjaは、実際のブラウザを使用して負荷テストを実行できるクラウドベースのツールです。

スクリプト作成が不要なため、テストの準備時間を大幅に短縮し、迅速にテストを実施できます。

実際のブラウザを使用することで、より現実に近いテスト環境を構築し、精度の高い結果を得ることができます。

また、パフォーマンスのボトルネックを特定し、修正するための機能も充実しています。

NeoLoad

WebアプリやAPIのテストに特化したいあなたに!

NeoLoadは、WebアプリケーションやAPIのパフォーマンスをテストするためのツールです。

大量のトラフィックをシミュレートし、システムの限界性能やボトルネックを明らかにすることができます。

高度なレポート機能により、テスト結果を分かりやすく可視化し、分析することができます。

また、CI/CDやアジャイルツールとの統合にも対応しており、開発プロセス全体におけるパフォーマンス管理を支援します。

WebLOAD

大規模な負荷テストを実施したいあなたに!

WebLOADは、大量の同時ユーザーをシミュレートできるパフォーマンステストツールです。

複雑なシナリオを作成し、Webアプリケーション、モバイルアプリ、エンタープライズアプリケーションなどのパフォーマンスをテストすることができます。

負荷テストスクリプトの記録・編集・デバッグ機能も備わっており、効率的なテスト作成が可能です。SaaSとオンプレミスどちらの環境でも利用できる柔軟性も魅力です。

LoadView

クラウドで手軽に始めたいあなたに!

LoadViewは、クラウドベースのパフォーマンステストツールです。

実際のブラウザを使用し、40以上のデスクトップやモバイルブラウザに対応しているため、多様な環境でのテストが可能です。

さらに、世界中の様々な場所から負荷テストを実行できるため、グローバルなユーザーを対象としたサービスのパフォーマンス評価にも最適です。

StormForge

自動化で効率UPしたいあなたに!

StormForgeは、負荷テストを自動化し、CI/CDパイプラインに統合できるツールです。

これにより、開発の初期段階からパフォーマンスの問題を検出し、修正することができます。

また、パフォーマンス指標をリアルタイムで提供し、ボトルネックの特定を容易にします。

LoadRunner

業界標準ツールで信頼性を求めるあなたに!

LoadRunnerは、Micro Focus製の業界標準のパフォーマンステストツールです。

50以上のテクノロジーやアプリケーションに対応しており、幅広いシステムのテストが可能です。

スクリプト作成とデバッグを高速化する機能や、アプリケーションのスケーラビリティを予測する機能など、高度な機能も充実しています。

AppLoader

ビジネスプロセスを意識したテストをしたいあなたに!

AppLoaderは、ビジネスプロセスに対応した自動パフォーマンステストツールです。

スクリプト不要でカスタムワークフローを作成できるため、コーディングスキルがなくても簡単にテストシナリオを作成できます。

また、障害発生時にスクリーンショットを自動で取得する機能など、問題の特定と修正を支援する機能も備わっています。

自社に合ったツールを選ぶコツ

数あるパフォーマンステストツールから最適なものを選ぶのは、まるでジャングルの中で自分にぴったりの道を探すようなもの。どれを選べば良いか迷ってしまいますよね。

重要なのは、自社のシステムアーキテクチャテスト環境、そして現在のワークフローをよく理解し、それらと互換性のあるツールを選ぶことです。

例えば、Webアプリケーションをテストするのか、モバイルアプリをテストするのかによって、適したツールは異なります。また、すでに使用している開発ツールやCI/CDツールとの連携も考慮する必要があります。

さらに、ツール選定時には、以下の要素も忘れずにチェックしましょう。

・ユーザーフレンドリーであること:直感的に操作できるか、分かりやすいレポートを作成できるかなど、使いやすさは重要なポイントです。特に、初めてパフォーマンステストツールを導入する場合は、学習コストが低いツールを選ぶとスムーズに使い始めることができます。

・包括的なパフォーマンス情報を提供すること:応答時間やスループットといった基本的な指標だけでなく、CPU使用率やメモリ使用量など、詳細なパフォーマンス情報も収集・分析できるツールが理想的です。ボトルネックの特定や改善に役立ちます。

・他の自動化ツールと簡単に統合できること:
パフォーマンステストを効率化するためには、テストの自動化が欠かせません。JenkinsやSeleniumなどの自動化ツールと連携できるか、APIが提供されているかなどを確認しましょう。

これらのポイントを踏まえ、自社のニーズに合った最適なパフォーマンステストツールを選び、効率的かつ効果的なテストを実施しましょう!

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この記事の監修

Dr.T。テストエンジニア。
PractiTestエバンジェリスト。
大学卒業後、外車純正Navi開発のテストエンジニアとしてキャリアをスタート。DTVチューナ開発会社、第三者検証会社等、数々のプロダクトの検証業務に従事。
2017年株式会社モンテカンポへ入社し、マネージメント業務の傍ら、自らもテストエンジニアとしテストコンサルやPractiTestの導入サポートなどを担当している。

記事制作:川上サトシ