テストシナリオの作成例をご紹介!

今回はテストシナリオとは何か、その重要性、作成の手順やコツについて。テストシナリオの具体例とともに解説します!

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テストシナリオとは?

テストシナリオとは、システムやソフトウェアがユーザーの視点から見て、どのように使われるかを想定し、その流れをまとめたものです。例えば、ECサイトで買い物をするときの流れを想像してみてください。

・商品を検索する
・商品をカートに入れる
・購入手続きに進む
・支払い情報を入力する
・購入を完了する

このように、ユーザーが行う一連の操作や行動を時系列で記述したものがテストシナリオです。

テストシナリオは、システムの基本的な機能が正しく動作するかを確認するだけでなく、ユーザーが実際にどのようにシステムを利用するかを考慮して作成されるため、より現実に近いテストを行うことができます。

テストシナリオを作成する理由

テストシナリオは、ソフトウェア開発において、品質保証の要となる重要な作業です。

しかし、なぜわざわざテストシナリオを作成する必要があるのでしょうか? ここでは、テストシナリオを作成する意義を、具体的な理由とともに解説します。

ソフトウェア全体を漏れなくテスト

テストシナリオを作成することで、ソフトウェアの全体がしっかりとテストされていることを確認できます。

まるで、家を建てる前に設計図を作成するように、ソフトウェアのテストにおいても、事前にシナリオを作成しておくことで、テストの網羅性を高め、見落としや抜け漏れを防ぐことができます。

関係者間での合意形成と品質保証

テストシナリオは、ビジネスアナリスト、開発者、顧客など、プロジェクトに関わる様々な関係者にとって、共通の理解を形成するための重要なツールとなります。

シナリオを作成し、レビューを行う過程で、各関係者の意見や要望を反映させることができます。

これにより、ソフトウェアが期待通りに動作することを保証し、後々のトラブルや手戻りを防ぐことができます。

テスト作業の効率化

テストシナリオは、テスト作業に必要な労力を見積もり、効率的な作業計画を立てる際に役立ちます。

また、クライアントへの提案資料としても活用できます。シナリオに基づいてテスト項目や必要なリソースを明確にすることで、テスト作業の効率化を図り、プロジェクト全体の進捗をスムーズに進めることができます。

重要な機能と使用ケースの確認

テストシナリオは、重要な機能や実際の使用ケースに基づいて、ソフトウェアの全体的な動作を確認するための指針となります。

ユーザーがどのようにソフトウェアを使用するかを具体的に想定し、それに基づいたシナリオを作成することで、ユーザー視点でのテストが可能になります。

これにより、ユーザーが実際に使用する際に発生する可能性のある問題を事前に発見し、修正することができます。

ソフトウェア全体の機能把握

テストシナリオを作成する過程で、開発者やテスターは、ソフトウェア全体の機能を深く理解することができます。

これは、個々の機能だけでなく、それらがどのように連携し、全体としてどのような動作をするのかを把握する上で非常に重要です。

ソフトウェア全体の機能を理解することで、より効果的なテストケースを作成し、品質向上に貢献することができます。

テストシナリオを作成する理由

テストシナリオって、作るの面倒だな…と感じたことはありませんか?でも、実はテストシナリオには、システム開発を成功に導くための重要な役割があるんです。

テストシナリオは、ソフトウェア全体の"道しるべ"

テストシナリオは、ソフトウェア全体をくまなくテストするための地図のようなものです。

事前にテストの道筋を明確にすることで、テストの抜け漏れを防ぎ、システムの品質を保証することができます。

まるで、冒険に出かける前に地図を用意するように、テストシナリオは、ソフトウェア開発という冒険を成功させるための必須アイテムと言えるでしょう。

みんなで確認!品質保証の強い味方

テストシナリオは、開発者や顧客など、プロジェクトに関わる様々な人たちにとって、共通の認識を持つためのツールとしても役立ちます。

シナリオを共有し、レビューすることで、「この機能はこう動くべきだよね」という認識を全員で合わせることができます。

これにより、手戻りや認識のズレを防ぎ、スムーズな開発を進めることができます。

テスト作業を効率化!時間もコストも節約

テストシナリオがあれば、テストに必要な作業量を事前に見積もることができ、効率的なスケジュール管理や人員配置が可能になります。

また、クライアントへの提案資料としても活用できるため、プロジェクトの円滑な進行に貢献します。テストシナリオは、開発チーム全体の生産性を向上させるための頼れる存在なのです。

重要な機能を見逃さない!ユーザー目線で徹底チェック

テストシナリオは、ユーザーが実際にどのようにソフトウェアを使用するかを想定して作成されます。

そのため、単体テストや結合テストでは見つけにくい、ユーザー視点での問題点や改善点を発見することができます。

「このボタン、押しにくいな…」や「この機能、使い方が分かりづらい…」といった、ユーザーの不満を事前に解消することで、顧客満足度の向上に繋がります。

ソフトウェアの全体像を把握!品質向上への第一歩

テストシナリオを作成する過程で、開発チームはソフトウェア全体の機能を深く理解することができます。

これは、個々の機能だけでなく、それらがどのように連携し、全体としてどのような動作をするのかを把握する上で非常に重要です。

ソフトウェア全体の機能を理解することで、より効果的なテストケースを作成し、品質向上に貢献することができます。

テストシナリオの書き方

さあ、いよいよテストシナリオの作成です!でも、具体的にどうやって書けばいいのか、最初は戸惑うかもしれません。

ここでは、テストシナリオ作成の基本的なステップとポイントを解説します。一つずつ着実に進めていくことで、質の高いテストシナリオを作成できるようになるでしょう。

ステップ 1: 要件ドキュメントを読み込む

まずは、テスト対象のシステムに関する要件定義書や仕様書などのドキュメントをじっくり読み込みましょう。

これらのドキュメントには、システムがどのように動作すべきか、どのような機能が求められているのかが詳しく書かれています。

まるで、ゲームの攻略本を読むように、システムの仕様を理解することが重要です。

また、ユーザーマニュアルや過去のテストケースなども参考にすると、より具体的なイメージが湧くでしょう。

ステップ 2: ユーザーの行動とシステムの仕組みを理解する

次に、要件ドキュメントを基に、ユーザーがシステムをどのように利用するかを具体的にイメージしてみましょう。

・どんな目的でシステムを使うのか?・どのような操作を行うのか?・どんな結果を期待しているのか?

ユーザーの行動パターンを予測することで、より現実に近いテストシナリオを作成することができます。

また、システムの技術的な側面についても理解を深めましょう。システムの構造やデータの流れなどを把握することで、潜在的なリスクや問題点を予測し、テストシナリオに組み込むことができます。

ステップ 3: テストシナリオをリストアップする

要件ドキュメントの分析とユーザー行動の理解を踏まえ、ソフトウェアの各機能を検証するための様々なテストシナリオをリストアップしましょう。

この段階では、思いつく限りのシナリオを書き出してみることが大切です。後から取捨選択したり、優先順位をつけたりすることができます。

ステップ 4: トレーサビリティマトリックスを作成する

トレーサビリティマトリックスとは、要件とテストシナリオの対応関係を一覧にした表のことです。この表を作成することで、すべての要件がテストシナリオでカバーされているかを確認することができます。

漏れや抜けがないように、しっかりと確認しましょう。

ステップ 5: レビューを行う

作成したシナリオは、上司や先輩、他のチームメンバーなど、複数の人にレビューしてもらいましょう。レビューを通して、

・誤字脱字や表現の分かりにくさ・抜け漏れや重複・論理的な矛盾・実現可能性

などをチェックすることができます。

レビューのフィードバックを参考に、シナリオを修正・改善することで、より質の高いテストシナリオを作成することができます。

これらのステップを踏むことで、効果的なテストシナリオを作成することができます。最初は難しく感じるかもしれませんが、経験を積むことで、よりスムーズに作成できるようになるでしょう。

次のセクションでは、具体的なテストシナリオの作成例を紹介し、さらに理解を深めていきます。

テストシナリオ作成のコツ

テストシナリオと要件の繋がりを明確に

テストシナリオは、システムの要件やユーザーストーリーと密接に結びついている必要があります。

ひとつひとつのシナリオが、どの要件を満たすためのものなのか、明確にしましょう。これは、テストの目的を見失わないために非常に重要です。

また、後からテスト結果を振り返る際にも、どの要件が満たされているか、あるいは満たされていないかを簡単に確認することができます。

シンプルなシナリオから複雑なシナリオへ

複数の要件を一度に確認するような複雑なテストシナリオを作成する前に、まずはそれぞれの要件を個別に確認するテストシナリオを作成しましょう。

個々の機能が正しく動作することを確認してから、それらを組み合わせた複雑なシナリオに進むことで、問題が発生した場合の原因特定が容易になります。

テストシナリオはシンプルに

あまりにも複雑なテストシナリオは、テストの実施や結果の解釈を難しくしてしまいます。

複数の要件にまたがるような複雑なシナリオを作成するのではなく、できるだけシンプルで分かりやすいシナリオを心がけましょう。ひとつのシナリオで複数のことを確認しようとすると、かえってテストの効率が低下する可能性があります。

優先順位をつけて取捨選択

テストシナリオは、多ければ多いほど良いというわけではありません。

テストシナリオが多すぎると、実行に時間がかかり、コストも増加してしまいます。限られた時間とリソースの中で効率的にテストを行うためには、顧客の優先順位に基づいて、重要なシナリオだけを選んで実行することが重要です。

これらのコツを意識することで、無駄のない、効果的なテストシナリオを作成することができます。

テストシナリオ作成は、単なる作業ではなく、システムの品質向上に直接繋がる重要なプロセスです。丁寧かつ効率的にシナリオを作成し、プロジェクトの成功に貢献しましょう。

テストシナリオ作成の具体例

eコマース アプリケーションのテストシナリオ

e コマース アプリケーションの場合、いくつかのテスト シナリオは次のとおりです。

テスト シナリオ 1:ログイン機能を確認する

テストシナリオ

テスト シナリオとテスト ケースの違いを理解しやすくするために、このテスト シナリオの具体的なテスト ケースは次のとおりです。

  1. 有効な電子メール ID とパスワードが入力されたときのシステムの動作を確認します。
  2. 無効な電子メール ID と有効なパスワードが入力された場合のシステムの動作を確認してください。
  3. 有効な電子メール ID と無効なパスワードが入力されたときのシステムの動作を確認してください。
  4. 無効な電子メール ID と無効なパスワードが入力された場合のシステムの動作を確認してください。
  5. 電子メール ID とパスワードを空白のままにし、サインインを入力したときのシステムの動作を確認します。
  6. 「パスワードを忘れた場合」が期待どおりに機能していることを確認します
  7. 有効/無効な電話番号とパスワードが入力されたときのシステムの動作を確認します。
  8. 「署名を残す」がチェックされている場合のシステムの動作を確認する

テストケースが具体的であることがわかると思います。

テスト シナリオ 2:検索機能を確認する

テストシナリオ

テスト シナリオ 3:製品説明ページを確認する

テストシナリオ

テストシナリオ 4:支払い機能を確認する

テストシナリオ

テスト シナリオ 5:注文履歴を確認する

テストシナリオ

これら 5 つのシナリオとは別に、他のすべてのシナリオのリストをここに示します。

  • リピート顧客のホームページの動作を確認する
  • カテゴリ/商品ページを確認する
  • カスタマーサービス/お問い合わせページを確認する
  • 毎日のセールページをチェック

銀行サイトのテストシナリオ

テストシナリオ1 : ログインと認証の機能を確認する

テストシナリオ2 : 送金ができるかどうかを確認する

テストシナリオ3 : 小切手口座明細を表示できる

テストシナリオ4:定期預金・定期預金が開設可能か確認する

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