システム導入を成功させるための第一歩!RFP(提案依頼書)の書き方、教えます!
会社にとって、システム導入は大きな決断です。
たくさんのベンダーから提案を受けても、
「結局、どれを選べばいいか分からない…」
そんな悩みをお持ちではありませんか?
実は、システム導入を成功させるための重要なカギとなるのが RFP (提案依頼書) です。
RFPを効果的に活用すれば、あなたの会社にぴったりのシステムをスムーズに導入し、業務効率化やコスト削減を実現できるかもしれません。
そこで今回はRFPとは何か、どんな時に作るのか、そして分かりやすい書き方まで、ステップバイステップで解説していきます!
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RFPって、そもそも何?
初めてRFPという言葉に触れる方もいるかもしれません。まずは、RFPとは何か、基本的な内容を理解しましょう。
RFPって、どんな書類?
RFPは「Request for Proposal」の略で、日本語では「提案依頼書」と呼ばれます。
システム導入や開発などを外部の企業に依頼する際に、発注者側が作成する書類のことです。
RFPには、プロジェクトの概要、目的、必要な機能、予算、スケジュールなど、プロジェクトに関する様々な情報が記載されます。
ベンダーは、RFPの内容に基づいて提案書を作成し、発注者に提出します。
なぜ必要なの?
RFPを作成する主な目的は、以下の3点です。
ベンダーへの情報提供
プロジェクトの内容を明確に伝えることで、ベンダーが適切な提案を行えるようにします。
ベンダーの選定
複数のベンダーから提出された提案書を比較検討し、最適なベンダーを選定します。
相互理解の促進
RFPを作成する過程で、発注者側もプロジェクトに対する理解を深め、ベンダーとの認識のずれを防ぐことができます。
RFPを作成することで、プロジェクトをスムーズに進め、成功に導くことができます。
どんな時に作るの?
RFPは、主に以下のような場合に作成されます。
・新しいシステムを導入する時 ・既存のシステムを改修する時 ・ソフトウェアを開発する時 ・Webサイトを制作する時 ・業務をアウトソーシングする時 |
上記以外にも、外部の企業に何かを依頼する際に、RFPを作成することで、プロジェクトを円滑に進めることができます。
RFPの中身、見てみよう!
RFPには、どのような内容を記載すれば良いのでしょうか? 具体的な項目や、わかりやすく書くためのポイント、よくある質問などをまとめました。
どんな項目を書くの?
RFPに含めるべき項目は、プロジェクトの規模や内容によって異なりますが、一般的には以下のような項目が含まれます。
プロジェクトの概要
プロジェクトの背景、目的、目標、期待する効果などを記述します。
システムの概要
導入するシステムの概要、必要な機能、性能、要件などを記述します。
提案依頼内容
ベンダーに求める提案内容、提案の範囲、提出物などを記述します。
選定基準
ベンダー選定の基準、評価方法などを記述します。
契約条件
契約期間、支払い条件、知的財産権など、契約に関する条件を記述します。
質疑応答
ベンダーからの質問を受け付けるための方法や期限を記述します。
その他
その他、必要に応じて、プロジェクトに関する情報を記述します。
わかりやすく書くためのポイント
RFPは、多くのベンダーに読まれる重要な書類です。わかりやすく書くことで、ベンダーの理解を深め、質の高い提案を引き出すことができます。
以下、わかりやすく書くためのポイントを紹介します。
用語を統一する
専門用語や略語を使用する場合は、最初に定義を明記し、用語を統一しましょう。
簡潔で明確な文章
曖昧な表現や回りくどい表現は避け、簡潔で明確な文章を心がけましょう。
図表やグラフを活用
図表やグラフを活用することで、視覚的にわかりやすく情報を伝えることができます。
体裁を整える
章立てや見出し、フォントなどを工夫し、読みやすい体裁に整えましょう。
誤字脱字のチェック
誤字脱字は、RFPの信頼性を損なう可能性があります。 提出前に必ずチェックしましょう。
よくある質問集
RFPの作成にあたり、よくある質問をまとめました。
Q. RFPとRFIの違いは?
A. RFI (Request for Information) は「情報提供依頼書」のことです。 ベンダーの企業情報や技術力などを収集するための書類であり、RFPよりも前に作成されることが多いです。 |
Q. RFPのテンプレートはありますか?
A. インターネット上で、様々なRFPのテンプレートが公開されています。参考にしながら、自社のプロジェクトに合わせてカスタマイズしましょう。 |
Q. RFPの作成にかかる期間は?
A. プロジェクトの規模や複雑さによって異なりますが、一般的には数週間から数ヶ月程度かかります。 |
もっと詳しく知りたい! RFPの書き方講座
RFPの基本的な内容が理解できたら、次は実際にRFPを作成する手順を学びましょう。RFP作成は、大きく分けて以下の4つのステップで進めます。
ステップ1:要件定義
プロジェクトの目的を明確にしよう
まずは、RFPを作成する目的、つまりプロジェクトの目的を明確にしましょう。
なぜシステムを導入するのか、導入によってどのような課題を解決したいのか、どのような効果を期待するのかを具体的に定義します。
目的が明確になれば、RFPの内容も具体的になり、ベンダーに意図が伝わりやすくなります。
必要な機能を洗い出そう
プロジェクトの目的を達成するために、システムに求める機能を洗い出します。
この段階では、機能だけでなく、性能、セキュリティ、運用・保守など、システムに関する様々な要件を検討します。
関係部署にヒアリングを行うなどして、漏れなく要件を収集することが重要です。
ステップ2:情報収集
どんなシステムがあるか、調べてみよう
要件定義に基づき、どのようなシステムが候補となるのか、情報収集を行います。
インターネット検索や業界紙、展示会などを活用して、最新の情報を入手しましょう。
各ベンダーの情報を集めよう
候補となるシステムを提供しているベンダーの情報を収集します。
企業規模、実績、技術力、サポート体制など、様々な観点からベンダーを評価し、候補を絞り込みます。
ステップ3:RFP作成
必要な情報を整理して、わかりやすくまとめよう
ステップ1、2で収集した情報を整理し、RFPに落とし込みます。
RFPは、ベンダーが提案を行うための重要な資料となるため、わかりやすく、正確に情報を記述することが大切です。
図表やグラフを効果的に使おう
文章だけでなく、図表やグラフを効果的に活用することで、RFPの内容をより理解しやすくなります。
例えば、システム構成図やデータフロー図などを用いることで、システム全体のイメージを共有することができます。
ステップ4:評価
提案内容を比較検討しよう
ベンダーから提出された提案書を、RFPで設定した選定基準に基づいて評価します。
各提案書の内容を比較検討し、プロジェクトに最適なシステムとベンダーを選定します。
最適なベンダーを選ぼう
提案内容だけでなく、ベンダーの企業理念や姿勢、担当者との相性なども考慮しながら、総合的に判断しましょう。
最適なベンダーを選定することで、プロジェクトの成功確率を高めることができます。
RFP作成の注意点
RFPを作成する際には、いくつかの注意点があります。
法令遵守のポイント
RFPを作成・運用する過程では、様々な法令を遵守する必要があります。
特に、以下の法律には注意が必要です。
不正競争防止法
ベンダーから提出された提案書に含まれる営業秘密を不正に取得したり、利用したりすることは禁じられています。
下請法
システム開発などを外部に委託する場合、下請法で定められたルールを遵守する必要があります。
著作権法
RFPや提案書に含まれる著作物は、著作権法によって保護されています。 著作権者の許諾を得ずに複製したり、改変したりすることはできません。
これらの法律に違反すると、罰則が科せられる可能性があります。
RFPを作成する際は、法務担当者に相談するなどして、法令遵守を徹底しましょう。
セキュリティ対策
RFPには、企業の重要な情報が含まれる場合もあるため、セキュリティ対策も重要です。
RFPの保管や送付には、セキュリティ対策が施された方法を採用しましょう。
例えば、
パスワード設定
RFPファイルにパスワードを設定し、アクセス制限をかけましょう。
暗号化
重要な情報が含まれる場合は、ファイルを暗号化して送付しましょう。
アクセス権限の設定
RFPにアクセスできる担当者を限定しましょう。
これらの対策を講じることで、情報漏えいや不正アクセスなどのリスクを軽減することができます。
個人情報保護
RFPに個人情報が含まれる場合は、個人情報保護法を遵守する必要があります。
個人情報の取得、利用、保管など、適切な取り扱いを徹底しましょう。
具体的には、以下の点を意識する必要があります。
利用目的の明示
個人情報を取得する際は、その利用目的を明確に示しましょう。
安全管理措置
個人情報は、漏えい、滅失、毀損などが発生しないよう、適切な安全管理措置を講じる必要があります。
第三者提供の制限
原則として、本人の同意を得ずに、個人情報を第三者に提供することはできません。
個人情報保護法は、違反した場合に罰則規定があるため、注意が必要です。
まとめ
今回はRFPの基本的な知識から、作成の手順、注意点までを解説しました。
RFPとは、システム導入などを外部に依頼する際に、発注者側が作成する提案依頼書のことです。
RFPを作成することで、プロジェクトをスムーズに進め、最適なシステムを導入することができます。
RFPの作成には、要件定義、情報収集、RFP作成、評価という4つのステップがあります。
また、法令遵守、セキュリティ対策、個人情報保護など、注意すべき点もいくつかあります。
これらのポイントを踏まえ、質の高いRFPを作成し、システム導入を成功させましょう!
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この記事の監修
Dr.T。テストエンジニア。
PractiTestエバンジェリスト。
大学卒業後、外車純正Navi開発のテストエンジニアとしてキャリアをスタート。DTVチューナ開発会社、第三者検証会社等、数々のプロダクトの検証業務に従事。
2017年株式会社モンテカンポへ入社し、マネージメント業務の傍ら、自らもテストエンジニアとしテストコンサルやPractiTestの導入サポートなどを担当している。
記事制作:川上サトシ