ケース:派遣会社の社長さまがシフト管理まで担当 業務負担を減らす5つの改善方法

派遣会社の社長さまが、営業や採用、スタッフのフォローだけでなく、派遣先のシフト表まで管理している。そんなお悩みを聞きました。
派遣先との信頼関係を大切にするからこそ、細かな調整にも社長さま自ら対応しているのかもしれません。しかし、社長さまがすべてを把握し、判断し続ける体制では、事業が拡大するほど負担も増えてしまいます。
そこで今回は、派遣会社の社長さまに集中しているシフト管理の問題と改善方法を、モンテカンポの業務効率化の視点で整理しました!
システムの導入だけに頼らず、派遣先との役割分担や日々の業務の進め方から考えていきます。
今回のケースの概要

今回、私たちモンテカンポが悩みを聞いたのは、人材派遣事業を営む企業の社長さまです。
お話の中で印象的だったのは、社長さまご自身が派遣先のシフト表の管理まで担っているという点でした。
人材派遣事業では、派遣スタッフの採用や就業条件の確認、派遣先企業との連絡、スタッフのフォローなど、多くの業務が発生します。
そのうえで、派遣先の勤務予定まで社長さまが管理しているとなると、日々の確認や調整にも相当な時間が必要になると考えられます。
特にシフト管理は、一度表を完成させれば終わりという仕事ではありません。
勤務予定の変更や欠員への対応などが必要になる場合もあり、そのたびに関係者との確認が発生します。
もちろん、社長さまが直接関わることで、派遣先との細かな調整がスムーズに進んでいる面もあるでしょう。
ただ、モンテカンポとして気になるのは、社長さまが関わらなければシフト管理が進まない状態になっていないかということです。
大切なのは、社長さまの仕事を単純に減らすことではありません。
社長さまが判断すべき業務と、ほかの担当者や仕組みに任せられる業務を整理し、事業運営に必要な時間を確保することです。
今回のケースが抱える問題点

問題①:社長さまの時間が日常的なシフト管理に使われている
最初の問題は、社長さまが本来注力すべき経営業務と、日常的な管理業務が混在していることです。
派遣会社の社長さまには、新しい派遣先の開拓、既存取引先との関係づくり、人材の採用計画、収益管理など、さまざまな役割があります。
一方、シフト表の確認や更新は、決められた条件に従って処理できる部分も多い業務です。
こうした作業を毎回社長さまが担当していると、営業活動や事業拡大に使える時間が限られてしまいます。
また、派遣先やスタッフが増えるほど、確認する情報も増えていきます。
現時点では社長さまの頑張りで対応できていても、将来的には管理業務そのものが事業成長の制約になる可能性があります。
問題②:派遣元と派遣先の役割が曖昧になりやすい
人材派遣事業では、派遣会社と派遣先企業の双方が、スタッフの就業に関わります。
厚生労働省の「労働者派遣事業について」でも、派遣労働者は派遣元に雇用され、派遣先の指揮命令を受けて働く仕組みであると説明されています。
つまり、派遣元と派遣先では、それぞれ担う役割が異なります。
ただし、シフト表を実際に誰が作成し、誰が確認・確定するかについては、業務の実態や契約内容に合わせた整理が必要です。
たとえば、派遣先企業が必要な人数や勤務時間を提示し、派遣会社がスタッフの配置を調整する方法も考えられます。
ところが、こうした役割が曖昧なままだと、派遣先のシフト表の管理全体を社長さまが引き受ける状態になりかねません。
誰が情報を集め、誰が調整し、誰が最終決定するのか。
この役割分担を明確にする必要があります。
問題③:勤務情報の確認や更新に手間がかかる
シフト管理を難しくする要因の一つが、勤務情報の集約です。
派遣先の必要人数、スタッフの勤務可能日、休暇の予定、勤務時間など、シフトを決めるためには複数の情報を確認しなければなりません。
仮に、それぞれの情報が電話やメール、表計算ソフトなどに分散している場合、確認と転記だけでも手間がかかります。
また、変更が発生した際に、一部の情報しか更新されなければ、古い内容をもとに調整してしまうおそれもあります。
厚生労働省は「『シフト制』による就業の留意事項」を公開し、労働条件の明確化や適切なシフト管理の重要性を示しています。
これは一定の条件に該当するシフト制労働者を対象としたものですが、勤務予定を明確にし、関係者が認識を共有することは、派遣事業でも重要です。
最新のシフトがどれなのか、関係者全員が迷わず確認できる状態が求められます。
問題④:急な変更への対応が社長さまに集中する
シフト表は、作成後にも変更が発生することがあります。
スタッフから欠勤の連絡が入ったり、派遣先企業から勤務人数の変更を求められたりする場合です。
こうした連絡がすべて社長さまに集まる仕組みでは、社長さまが不在の際に対応が遅れる可能性があります。
また、簡単な勤務時間の確認から、代わりのスタッフの配置判断まで、すべてを社長さまが対応する必要があるとは限りません。
現場担当者で処理できる変更と、社長さまの判断が必要な変更を区別できていないことが問題です。
重要な判断を社長さまに残しながら、それ以外の確認や連絡を減らす仕組みが必要だと考えます。
問題⑤:シフト予定と実際の勤務状況を照合する負担がある
派遣会社では、シフトを管理するだけでなく、実際の勤務状況を正確に把握することも重要です。
厚生労働省の「派遣労働者に係る労働条件及び安全衛生の確保について」では、派遣元と派遣先が労働時間について連絡体制を確立する必要性が示されています。
派遣先は実際の労働時間を適切に把握し、派遣元へ正確に通知することが求められます。
そのため、勤務予定を管理するシフト表と、実際の出退勤記録を混同しないことが大切です。
予定と実績の確認方法が整理されていない場合、月末の勤怠確認や給与計算、派遣料金の請求に必要な情報を集める際にも負担が生じます。
また、勤務時間の変更が派遣契約やスタッフの労働条件と整合しているかを確認することも欠かせません。
シフト表を作る段階だけでなく、勤務実績の確認まで含めて業務全体を整理する必要があると考えます。
モンテカンポが考える解決方法

提案①:派遣先と派遣元の役割分担を明確にする
私たちが最初に取り組みたいのは、現在のシフト管理業務を細かく整理することです。
いきなり新しいシステムを導入するのではなく、まずは、誰が何を担当しているのかを確認します。
たとえば、派遣先に必要人数や勤務時間の情報を提出していただき、派遣会社の担当者がスタッフの勤務可能状況と照らし合わせて調整案を作成する流れが考えられます。
そのうえで、派遣先の責任者が勤務計画を確認し、派遣会社がスタッフへの連絡や雇用管理上の確認を行うなど、双方の役割を決めます。
もちろん、最終的な運用は労働者派遣契約や就業条件、派遣先の指揮命令体制に合っていることが前提です。
重要なのは、社長さまがすべての作業に関与しなくても、必要な確認が完了する流れをつくることです。
モンテカンポでは、まず一つの派遣先を対象に、現在の作業を洗い出し、担当者と判断基準を整理する方法をおすすめします。
提案②:シフト情報を一か所で管理できるようにする
次に提案したいのが、シフト管理に必要な情報の一元化です。
派遣先ごとの必要人数や時間帯、スタッフの勤務希望、配置可能な勤務地などを、一つの管理画面や共有台帳にまとめます。
最初から高機能なシステムを用意する必要はありません。
まずは共有できる表計算ソフトや入力フォームを活用し、情報の集め方を統一するだけでも改善が期待できます。
たとえば、スタッフがスマートフォンから勤務希望を提出し、その内容が管理表に反映されるようにすれば、個別に希望を聞き取り、転記する手間を減らせます。
モンテカンポでは、スマートフォンからのシフト提出や案件ごとの日程・場所の管理に対応した「アルバイトシフト管理システム」も取り扱っています。
派遣事業で活用する場合は、派遣先との情報共有方法や就業条件への対応などを確認し、必要に応じて機能の調整を検討します。
目指したいのは、社長さまに確認しなくても、権限を持つ担当者が最新のシフト情報を把握できる状態です。
提案③:シフト案の作成と確認を自動化する
情報が一か所に集まったら、次はシフト案の作成を効率化します。
派遣先が求める時間帯や人数、スタッフの勤務可能日などを条件として登録し、システム上で配置候補を作成できるようにします。
たとえば、ある派遣先で午前中に3名、午後に4名が必要な場合、勤務可能なスタッフを候補として表示する仕組みです。
さらに、勤務時間の重複や休憩時間、契約で定められた就業条件との不整合などを確認できれば、シフト作成時の見落としを減らせます。
ただし、自動作成されたシフトをそのまま確定するのではなく、必要な労務上の確認や派遣先との調整を行う運用が重要です。
私たちなら、まず単純な条件に基づく配置候補の作成から始めます。
そのうえで、担当者がどの部分を修正しているのかを確認し、必要な機能を追加していきます。
人が判断する必要のない作業を減らし、判断が必要な部分に時間を使えるようにする。
これがシフト管理を自動化する際の大切な考え方です。
提案④:変更連絡を仕組み化して社長さまには例外だけを届ける
シフト管理では、作成後の変更対応も効率化する必要があります。
そこで提案したいのが、変更連絡の受付方法と対応手順の統一です。
たとえば、スタッフからの欠勤連絡や勤務希望の変更を、専用フォームなどで受け付ける方法があります。
連絡が入ったら担当者へ通知され、変更内容が共有台帳に記録されるようにします。
そのうえで、通常の担当者が対応できる範囲を決めておきます。
勤務時間の確認や定められた条件内での調整は担当者が進め、代替スタッフの確保が難しい場合や、派遣先との重要な協議が必要な場合のみ社長さまへ報告する形です。
なお、シフト変更の確定には、派遣先との合意やスタッフの労働条件に応じた確認が必要になります。担当者への権限移譲は、これらの手続きを省略するものではありません。
モンテカンポでは、社長さまがすべての変更を確認するのではなく、対応が難しい案件だけを判断する運用をおすすめします。
これなら、派遣先への対応品質を維持しながら、社長さまへの連絡の集中を減らせると考えます。
提案⑤:勤務実績までつなげて管理業務を効率化する
最後に提案したいのが、シフト予定と勤務実績をつなげる仕組みです。
シフト表は勤務予定を確認するためのものですが、実際の勤務時間は別途正確に管理する必要があります。
そこで、派遣先から通知された勤務実績とシフト予定を照合し、差がある部分を確認できるようにします。
たとえば、予定していた勤務時間と実績に差がある場合、その箇所を管理画面上で分かるようにする方法です。
担当者は差がある部分を中心に確認できるため、すべての勤務記録を手作業で見比べる負担を減らせます。
さらに、必要な確認を終えた勤務実績を給与計算や請求業務へ連携できれば、同じ情報を何度も入力する作業の削減も期待できます。
ただし、派遣先からの実績通知や派遣元で必要な記録・確認は、法令に沿って適切に行うことが前提です。
導入後は、シフト管理にかかった時間や変更連絡の件数、社長さまによる確認件数を継続して記録します。
そうすることで、改善によって実際にどれだけ業務負担が減ったのかを確認できます。
私たちなら、いきなりすべての派遣先を対象にするのではなく、一つの派遣先で試し、現場で使いやすい仕組みに整えてから展開する方法を選びます。
まとめ

今回のケースで大きな問題だと考えられるのは、派遣先のシフト表を管理していること自体ではありません。
日常的な確認や調整が社長さまに集中し、社長さまが関わらなければ業務が進みにくくなっている可能性があることです。
派遣先との関係を大切にしながら、社長さまが細かな業務まで担ってこられたことには意味があります。
ただ、その働き方を今後も続ける必要があるかは、改めて考えてみる価値があります。
私たちモンテカンポなら、まず派遣元と派遣先の役割を整理し、シフト管理に必要な情報を一か所にまとめるところから始めます。
そのうえで、シフト案の作成や変更連絡、勤務実績の確認など、仕組みに任せられる作業を少しずつ増やしていきます。
システムの導入が必要であれば既存サービスの活用や開発も検討しますが、業務の進め方を変えるだけで改善できる部分があれば、そちらを優先します。
目指すのは、社長さまがシフト管理から完全に離れることではありません。
社長さまが重要な判断に集中でき、日常的な管理業務は担当者と仕組みで無理なく進められる状態をつくることです。
派遣先企業への対応品質を維持し、スタッフが安心して働ける環境を整えながら、社長さまが営業や採用、事業の成長を考える時間を取り戻す。
そのための業務整理から仕組みづくり、運用の定着までを支えることが、モンテカンポの業務効率化支援で大切にしている考え方です。
本来の仕事に集中できる環境をつくりませんか?

専門的な知識や技術が必要な仕事ほど、日々の業務の中には、専門性とは直接関係のない作業も数多く発生します。
予約や顧客情報の管理、転記、集計、確認作業、進捗管理、書類作成など、本来はもっと効率化できる業務に時間を取られていないでしょうか。
こうした作業を一つひとつ見直していくことで、専門職の方が、専門職にしかできない仕事へ集中できる時間を増やすことができます。
モンテカンポの業務効率化相談サービスは、単にシステムやツールを導入するためのサービスではありません。
まず現在の業務を整理し、専門職が担うべき仕事と、仕組みに任せられる仕事を切り分けるところから支援します。 そのうえで、既存ツールの活用や業務フローの見直し、必要に応じたシステム開発まで、それぞれの現場に合った方法を考えます。
「この作業に毎日時間を取られている」
「担当者にしか分からない業務がある」
「もっと本来の仕事に集中したい」
そんな感覚が少しでもあるなら、一度業務を見直してみる価値があります。
課題が整理できていなくても問題ありません。今、時間を取られている業務や、負担に感じている作業をそのままお聞かせください。
専門職の方が専門性を発揮できる時間を増やすために、モンテカンポが業務の整理から一緒に考えます。
小さなお悩みでも大丈夫ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください!