非機能テストとは?機能テストとの違いや種類、流れについて徹底解説!

システムが正しく動くのは当たり前。

でも、"使いやすい"システムですか? “安全"なシステムですか? “快適"に使えますか? 

実は、システムの"質"を決めるのは、機能だけじゃないんです。

そこで重要になるのが非機能テスト。

処理速度やセキュリティ、使いやすさなど、ユーザー満足度を左右する様々な要素をチェックします。

そこで今回は、非機能テストについてわかりやすく解説します。

非機能テストを理解して、ワンランク上のエンジニアを目指しましょう!

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非機能テストとは?

システム開発において、テストは品質保証のために欠かせないプロセスです。

テストには、大きく分けて機能テストと非機能テストの2種類があります。

機能テストとの違い

機能テストは、システムが仕様書通りに動作するかどうかを検証するテストです。

例えば、ログイン機能が正しく動作するか、商品をカートに入れることができるか、注文が正常に処理されるかなどを確認します。

一方、非機能テストは、システムの機能以外の側面を検証するテストです。

例えば、システムの処理速度、セキュリティの強度、使いやすさ、信頼性などを確認します。

機能テストは、システムが「何をするか」を検証するのに対し、非機能テストは、システムが「どのように動作するか」を検証するテストと言えます。

なぜ、非機能テストが必要なの?

システムが正しく動作するだけでは、十分とは言えません。

システムは、快適に利用でき、安全で信頼性が高く、様々な環境で動作する必要があります。

非機能テストを行うことで、これらの品質特性を確保し、ユーザーに満足いただけるシステムを提供することができます。

例えば、性能テストを行うことで、システムが高負荷時でも安定して動作するかを確認することができます。

また、セキュリティテストを行うことで、サイバー攻撃からシステムを保護することができます。

ユーザビリティテストを行うことで、ユーザーにとって使いやすいシステムであるかを確認することができます。

非機能テストは、システムの品質を向上させるために重要なテストです。

非機能テストを適切に実施することで、高品質なシステムを構築し、ユーザー満足度を向上させることができます。

非機能テストの種類

非機能テストは、システムの機能以外の側面を検証するテストです。

様々な種類があり、それぞれ異なる側面からシステムの品質を評価します。

ここでは、代表的な非機能テストの種類を紹介します。

性能テスト

性能テストは、システムの処理速度や応答速度、安定性などを評価するテストです。

システムに負荷をかけて、パフォーマンスの変化を測定します。

例えば、Webサイトに大量のアクセスが集中した場合でも、問題なく動作するかを確認します。

性能テストには、負荷テスト、ストレステスト、耐久テストなど、様々な種類があります。

負荷テスト

負荷テストは、システムに高負荷をかけて、限界値を測定するテストです。

システムがどの程度の負荷に耐えられるのか、負荷が高まったときにどのような挙動を示すのかを把握することで、システムの安定稼働に必要な対策を講じることができます。

セキュリティテスト

セキュリティテストは、システムのセキュリティ強度を評価するテストです。

不正アクセスや情報漏えいなどのリスクを洗い出し、対策を講じることで、システムの安全性を確保することができます。

ユーザビリティテスト

ユーザビリティテストは、システムの使いやすさを評価するテストです。

実際のユーザーにシステムを使ってもらい、操作性や分かりやすさなどを評価します。

ユーザビリティテストを行うことで、ユーザーにとって使いやすいシステムを開発することができます。

信頼性テスト

信頼性テストは、システムの信頼性を評価するテストです。

システムが障害を起こさずに安定して動作するか、エラーが発生した場合にどのように復旧するかなどを確認します。

信頼性の高いシステムは、ユーザーに安心して利用してもらえるシステムです。

互換性テスト

互換性テストは、システムが様々な環境で動作するかを評価するテストです。

異なるOSやブラウザ、デバイスなどでシステムが正常に動作するかを確認します。

互換性テストを行うことで、多くのユーザーがシステムを利用できるようになります。

非機能テストは、システムの品質を左右する重要なテストです。

それぞれのテストの目的や手法を理解し、適切なテストを実施することで、高品質なシステムを構築することができます。

非機能テスト実施の流れ

非機能テストは、システム開発における重要な工程の一つです。

適切な手順で非機能テストを実施することで、システムの品質を高め、ユーザーに快適な操作性を提供することができます。

非機能テストは、一般的に以下の流れで実施されます。

テスト計画:どんなテストをするか決める

非機能テストを実施する前に、まずはテスト計画を立てる必要があります。

テスト計画では、以下の項目を決定します。

テストの目的

非機能テストを通して何を明らかにしたいのかを明確化します。

例えば、「システムの処理速度を向上させたい」「セキュリティの脆弱性を発見したい」「使いやすさを改善したい」など。

テスト対象

どのシステムや機能をテストするのかを明確化します。

システム全体をテストする場合もあれば、特定の機能に絞ってテストする場合もあります。

テストの種類

どのような種類の非機能テストを実施するかを決定します。

性能テスト、セキュリティテスト、ユーザビリティテストなど、様々な種類があります。

テスト環境

テスト環境をどのように構築するかを検討します。

テスト環境は、本番環境と同様の構成にすることが理想です。

テストツール

どの非機能テストツールを使用するかを検討します。

テストツールは、テストの種類や目的に合わせて選択する必要があります。

テストデータ

どのようなテストデータを使用するかを検討します。

テストデータは、本番環境のデータをそのまま使用するのがベストです。

スケジュール

テストの実施時期や期間を決定します。

開発スケジュールと調整する必要があります。

担当者

テストの実施担当者を決定します。

テストの種類によっては、専門的な知識やスキルを持った担当者が必要となります。

テスト環境:どこでテストをする?

テスト計画に基づいて、テスト環境を構築します。

テスト環境は、本番環境と 同様の構成 にすることが理想です。

ただし、本番環境と同じ構成を 用意できない場合 は、 可能な限り 本番環境に近い構成でテスト環境を構築する必要があります。

テスト環境の構築には、サーバー、ネットワーク機器、データベースなど、様々な ハードウェア や ソフトウェア が必要となります。

テスト実行:テスト開始!

テスト環境が構築できたら、テスト計画に基づいてテストを実行します。

テストの種類に応じて、適切な テストツール や テストデータ を使用します。

テスト実行中は、 システムの挙動 を 監視 し、 エラー や 障害 が発生しないかを確認します。

結果分析:問題点を見つけて改善!

テスト実行後、収集したデータを分析し、結果を評価します。

分析結果を基に、システムの 改善点 を特定し、 品質向上 のための対策を検討します。

非機能テストは、システム開発における 品質保証 にとって非常に重要です。

適切な計画と実行、分析を行うことで、 高品質 なシステムを構築することができます。

まとめ

今回は非機能テストの概要、種類、実施の流れについて解説しました。

非機能テストとは、システムの機能以外の側面を検証するテストです。

性能テスト、セキュリティテスト、ユーザビリティテストなど、様々な種類があります。

非機能テストを適切に実施することで、高品質なシステムを構築し、ユーザーに快適な操作性を提供することができます。

非機能テストは、システム開発において重要な役割を担っています。

ぜひこの記事を参考にして、非機能テストについての理解を深め、システム開発に役立ててください!

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この記事の監修

Dr.T。テストエンジニア。
PractiTestエバンジェリスト。
大学卒業後、外車純正Navi開発のテストエンジニアとしてキャリアをスタート。DTVチューナ開発会社、第三者検証会社等、数々のプロダクトの検証業務に従事。
2017年株式会社モンテカンポへ入社し、マネージメント業務の傍ら、自らもテストエンジニアとしテストコンサルやPractiTestの導入サポートなどを担当している。

記事制作:川上サトシ