テスト計画書作成のためのAIプロンプト

システム開発プロジェクトにおいて、テストフェーズは品質保証の要です。

しかし、テスト計画書の作成は、多くの時間と労力を必要とする作業であり、担当者の負担は少なくありません。

特に、テストの規模が大きくなればなるほど、テスト計画書の作成は煩雑になり、ミスや漏れが発生するリスクも高まります。

そこで、近年注目されているのが、AIを活用したテスト計画書作成です。

AIを活用することで、テスト計画書の作成を効率化し、より高品質なテスト計画書を作成することができます。

この記事では、AIを活用したテスト計画書作成のメリットや注意点、そして、すぐに使えるプロンプトを紹介します。

AIの力を借りて、テスト計画書作成の負担を軽減し、高品質なソフトウェア開発を実現しましょう!

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テスト計画書の作成にAIを活用するメリット

テスト計画書作成にAIの力を活用することによって、業務の効率化、精神的な負担の軽減を実現できます。

もちろんカスタマイズをせずに自動化できるわけではありませんが、chatGPTを使用することでテスト計画書を一から自分で作成する手間を大幅に短縮することができるでしょう。

あくまで補助として使用する

基本的にAIは効率的にテスト計画書を作成するのに役立ちますが、あくまで補助的なツールだと理解しておくことが重要です。

プロンプトだけで現在抱えているプロジェクトの状況を細かく理解させ、そのうえで臨機応変な判断をさせることはchatGPTには少し困難です。

そのため、AIが生成したテスト計画書をそのまま鵜呑みにするのではなく、必ず人の目で確認し、修正する必要があります。

入力項目によって出力のクオリティが変わる

AIが生成するテスト計画書の品質は、入力する情報によって大きく左右されます。

例えば、テストの目的や範囲、システムの要件などをできるだけ具体的に指示すれば、より精度の高いテスト計画書を生成することができます。

逆に、情報が不足していたり、曖昧であったりする場合は、AIが適切なテスト計画書を生成できない可能性があります。

AIを活用する際には、必要な情報をできるだけ詳細に伝えることが重要です。

プロンプトをカスタマイズすれば完全自動化も可能

プロンプトは各プロジェクトや社内の状況に合わせて修正してカスタマイズしていくと精度が極めて高まります。

例えば実際のプロジェクトの状況やチームメンバーのスキル、顧客の要望などを「#前提条件」などに含めることによって、より応用的で実用的な回答が得られるようになります。

内容によっては作成を完全に自動化することも可能なので、以下のプロンプトを原型に、それぞれでカスタマイズをしてみてください!

コピペで使える!プロンプト

以下のプロンプトをコピペしてご使用ください。【指示者の入力項目】に必要な情報を入力して、chatGPTで出力してください。

#前提条件:
– タイトル: システムエンジニア向けテスト計画書作成プロンプト
– 依頼者条件: 漏れのないテスト計画書を効率的かつ正確に作成したいシステムエンジニア
– 制作者条件: ソフトウェア開発およびテスト計画のあらゆる知識をもったプロのテストエンジニア
– 目的と目標: システムエンジニアがすぐに実用できる効果的で包括的な漏れのないテスト計画書を作成すること
– リソース: プロジェクトの要件、システム仕様書、テストツールの情報、関係者のインプット
– 評価基準: テスト計画書がプロジェクトの要件を満たし、関係者から承認を得ること
– 明確化の要件:
1. プロジェクトの背景と目的の明確化
2. テスト範囲と対象の定義
3. テスト環境の詳細
4. テストスケジュールの作成
5. テストケースの設計と作成
6. リソースと役割分担の明確化
7. リスク管理と問題解決の計画
8. 成果物の管理と報告方法の設定
9. 関係者とのコミュニケーション計画
#実行指示
{プロジェクト名}の
{テスト対象}を明確に定義し、
{テスト環境}を適切に設定し、
{テストスケジュール}に従って、
{テストケース}を設計し、
{使用するツール}を使用してテスト計画書を
見出し付き段落形式にて作成してください。
スタイルは構造化されたもので、トーンは、プロフェッショナル風で作成してください。
#参考フォーマット
“ # ITプロジェクト実施のためのテスト計画書
## 1. プロジェクトの背景と目的
– プロジェクトの背景
– プロジェクトの目的
## 2. テスト範囲と対象の定義
– テスト範囲
– テスト対象
## 3. テスト環境の詳細
– ハードウェア要件
– ソフトウェア要件
– ネットワーク設定
– テストデータ
## 4. テストスケジュールの作成
– テストフェーズ
– 各フェーズの期間
– マイルストーン
## 5. テストケースの設計と作成
– テストケースの識別
– テストケースの記述
– テストケースの優先順位
## 6. リソースと役割分担の明確化
– テストチームのメンバー
– 各メンバーの役割
– 必要なリソース
## 7. リスク管理と問題解決の計画
– 潜在的なリスクの特定
– リスクの評価
– リスクの対策
– 問題解決手順
## 8. 成果物の管理と報告方法の設定
– テスト成果物のリスト
– 成果物の管理方法
– 報告方法と頻度
## 9. 関係者とのコミュニケーション計画
– 関係者リスト
– コミュニケーションの手段
– コミュニケーションのタイミング
– フィードバックの方法
## 10. 添付資料
– システム仕様書
– テストツールの情報
– その他関連資料 “

【指示者の入力項目】
プロジェクト名=" "
テスト範囲=" "
テスト対象=" "
テスト環境=" "
テストスケジュール=" "
テストケース=" "
使用するツール=” ”


#補足:
– 自己判断で太字表現はしないでください。
– 指示のない内容の創作はしないでください。
– 指示の復唱はしないでください。
– 自己評価はしないでください。
– 結論やまとめは書かないでください。

プロンプト制作:川上サトシ (AIプロンプトエンジニア・マーケター)

【指示者の入力項目】の記載例

プロジェクト名 = “新規ECサイト開発プロジェクト

テスト範囲 = “フロントエンド、バックエンド、API、データベース、パフォーマンステスト

テスト対象 = “ユーザー登録、商品検索、カート機能、決済処理、管理者ダッシュボード

テスト環境 = “AWS上のステージング環境(EC2、RDS、S3)、テスト用APIエンドポイント、ブラウザ(Chrome, Firefox)、モバイル端末(iOS, Android)

テストスケジュール = “2025年3月1日~2025年4月30日(単体テスト: 3/1-3/15、結合テスト: 3/16-3/31、システムテスト: 4/1-4/15、受入テスト: 4/16-4/30)

テストケース = “機能テスト(ログイン、商品検索、カート操作)、負荷テスト(同時アクセス1000件)、セキュリティテスト(SQLインジェクション、XSS対策)

使用するツール = “MagicPod、JMeter、Postman、PractiTest

出力の例

タイトル:ITプロジェクト実施のためのテスト計画書

1. プロジェクトの背景と目的

プロジェクトの背景

・新規ECサイトの開発に伴い、システムの品質保証を行う必要がある。

・フロントエンド、バックエンド、API、データベースなど、複数のコンポーネントが関与するため、包括的なテストが求められる。

プロジェクトの目的

・ユーザー登録、商品検索、カート機能、決済処理、管理者ダッシュボードの各機能が正常に動作することを保証する。

・システムのパフォーマンスおよびセキュリティの検証を行い、信頼性の高いサービスを提供する。

2. テスト範囲と対象の定義

テスト範囲

フロントエンド、バックエンド、API、データベース、パフォーマンステスト

テスト対象

・ユーザー登録

・商品検索

・カート機能

・決済処理

・管理者ダッシュボード

3. テスト環境の詳細

ハードウェア要件

AWS上のステージング環境(EC2、RDS、S3)

ソフトウェア要件

・テスト用APIエンドポイント

・ブラウザ(Chrome, Firefox)

・モバイル端末(iOS, Android)

ネットワーク設定

AWSのセキュリティグループを利用した適切なアクセス制限

テストデータ

テスト用ユーザーアカウント、商品データ、注文情報を事前準備

4. テストスケジュールの作成

テストフェーズ

・単体テスト: 2025年3月1日~3月15日

・結合テスト: 2025年3月16日~3月31日

・システムテスト: 2025年4月1日~4月15日

・受入テスト: 2025年4月16日~4月30日

各フェーズの期間

事前準備を含めたスケジュール調整

マイルストーン

各テストフェーズの完了時に報告会を実施し、次フェーズの進行可否を判断

5. テストケースの設計と作成

テストケースの識別

・機能テスト(ログイン、商品検索、カート操作)

・負荷テスト(同時アクセス1000件)

・セキュリティテスト(SQLインジェクション、XSS対策)

テストケースの記述

各機能ごとの詳細なテストケースを作成し、再現性を確保

テストケースの優先順位

クリティカルな機能から順に優先度を決定

6. リソースと役割分担の明確化

テストチームのメンバー

テストエンジニア、開発者、プロジェクトマネージャー

各メンバーの役割

テスト計画策定、実行、結果分析、問題報告

必要なリソース

テスト環境、テストツール、テストデータ

7. リスク管理と問題解決の計画

潜在的なリスクの特定

・テスト環境の準備遅延

・予期しないバグの発生

・負荷テスト時のサーバーダウン

リスクの評価

各リスクの影響度と発生確率を分析

リスクの対策

・事前のテスト環境準備と検証

・バグ発生時の即時対応プロセス

・負荷テスト前のシステムチューニング

問題解決手順

テスト中に問題が発生した場合のエスカレーションフローを確立

8. 成果物の管理と報告方法の設定

テスト成果物のリスト

テスト計画書、テストケース一覧、テスト実施報告書、バグレポート

成果物の管理方法

PractiTestを利用したテスト管理

報告方法と頻度

週次報告、フェーズ終了時のレビュー

9. 関係者とのコミュニケーション計画

関係者リスト

プロジェクトマネージャー、開発チーム、QAチーム、顧客

コミュニケーションの手段

Slack、メール、オンライン会議

コミュニケーションのタイミング

週次定例会、重要な問題発生時の緊急会議

フィードバックの方法

テスト結果を共有し、関係者からの意見を収集

10. 添付資料

システム仕様書

テストツールの情報(MagicPod、JMeter、Postman、PractiTest)

その他関連資料

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システムテストを効果的に行うためには、優れたテスト管理ツールの導入が不可欠です。PractiTestは、プロジェクトごとのカスタマイズ性すでにあるテスト資産の再利用性他ツールとの連携性にすぐれた総合テスト管理ツールであり、あらゆるテスト活動を一元管理することができます。システムの品質向上とテスト業務の効率化を図りたいと考えているなら、ぜひPractiTestの導入を検討してみてください!

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この記事の監修

Dr.T。テストエンジニア。
PractiTestエバンジェリスト。
大学卒業後、外車純正Navi開発のテストエンジニアとしてキャリアをスタート。DTVチューナ開発会社、第三者検証会社等、数々のプロダクトの検証業務に従事。
2017年株式会社モンテカンポへ入社し、マネージメント業務の傍ら、自らもテストエンジニアとしテストコンサルやPractiTestの導入サポートなどを担当している。

記事制作:川上サトシ